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奈緒の志「ここにいる誰もが心痛めるようなことなく一緒にいたい」
2024/7/6 08:59
映画『先生の白い嘘』がついに本日公開。7月5日(金)には都内映画館で公開初日舞台挨拶が実施され、主演の奈緒、共演の猪狩蒼弥、三吉彩花、風間俊介、そして三木康一郎監督が参加した。
まずは『先生の白い嘘』製作委員会の見解として下記のようなコメントが読み上げられた。「本作では出演者から要望があったインティマシー・コーディネーターを入れずに撮影をした、という内容のインタビュー記事が掲載されました。本作の制作にあたり、出演者側からインティマシー・コーディネーター起用の要望を受けて製作チームで検討いたしましたが、撮影当時は日本での事例も少なく、出演者事務所や監督と話し合い、第三者を介さず直接コミュニケーションをとって撮影するという選択をいたしました。インティマシー・シーン撮影時は、絵コンテによる事前説明を行い、撮影カメラマンは女性が務め、男性スタッフが退出するなど、細心の注意を払い、『不安があれば女性プロデューサーや女性スタッフが本音を伺います』とお話をしていたので、配慮ができると判断しておりました。しかしながら、この度様々なご意見、ご批判をいただいたことを受け、これまでの私共の認識が誤っていた事を、ここにご報告申し上げると共に、製作陣一同、配慮が十分ではなかった事に対し、深く反省をいたしております。本作を楽しみにお待ち頂いているお客様、原作の鳥飼茜先生、出演者・スタッフの皆様に不快な思いをさせてしまったことを、心よりお詫び申し上げます」

その後、キャスト&監督陣が登壇。三木監督は「私の不用意な発言により、皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことをこの場を借りて謝罪したいと思います」と今回の騒動に対してキャスト、スタッフ、関係者、原作者・鳥飼茜氏、観客に向けて深々と頭を下げて猛省した。
「ここに来るまで色々な葛藤があった」という主演の奈緒は「公開前日に色々なことがありましたが、一言私がここに来てお話をしなければいけないと思いながら今日来ました。私としてはここにいる誰もが心痛めるようなことなく一緒にいたいと切に願っています。なので一言、…私は大丈夫です。それだけは絶対に伝えようと思いました。色々な葛藤がある中でこの場に足を運んでいただき、作品を見届けていただき、ありがとうございました」と観客に気丈な笑顔を見せた。
猪狩は「昨日から色々なことがありました。もちろん僕も他人事ではないですが、僕も大丈夫です」と客席を見渡して「この数分の挨拶からもわかる様に、奈緒さんの強さに支えられながら僕も一生懸命頑張って演じました。エンターテインメントの枠を一つ超えたメッセージを受け取ってもらえたら嬉しいです」と呼び掛けていた。
また猪狩は完成した作品について「初めて作品を観た時に、こんな形になるんだという感動と撮影時の記憶が鮮明に蘇って、これが演じるという事、作品を作るという事なのかと感じました。それを色々な方々に観ていただき、形に残っていくというのが嬉しいです」としみじみ。撮影に入る前に奈緒から「私はこの作品を撮り終わった時に猪狩君がまた演技をしたいと思ってくれたら私の中ではそれが一番だ」と言われたことを明かし、奈緒に向かって「演技、またやりたいです。楽しかったし、撮影期間で積み上げたものが形になってそこに色々な人の気持ちや情熱が乗ってそれが沢山の人に届いて作品として半永久的に残る。こんな素晴らしいことはないと本当に思いました。率直に僕はこの映画が公開されたことが心から嬉しいです」と時折声を詰まらせながら感謝。これに奈緒は「ありがとう」と感極まっていた。
三吉は「私自身、作品をお客様に届けるという意味では強い想いや責任を持って真摯に向き合って作品を作っています。今回の作品ではどの役者も身も心も削って臨んだ作品です。公開前に色々なことが起こり、観客の皆さんを複雑な気持ちにさせてしまっていると思うと申し訳ない気持ちになります。ただこの作品から明日に向かって生きていくという明るいメッセージを受け取ってもらえたら嬉しいです」と期待。主演の奈緒については「この作品はしんどいシーンも多かったとは思いますが、奈緒ちゃんが真摯に向き合い、リアルに感じてリアルに芝居をしていく姿を横で見ていて勇気をもらいました。奈緒ちゃんが座長で良かった」と労い「一人でも多くの方に届くことを願っています」と呼び掛けていた。
風間も「この作品は誠実で、役者として人間として正しくありたいと願った奈緒さんのもと、みんなが必死にその信念を共有して作り上げることが出来た作品です。多くの方々に観ていただきたいですが、見るタイミングを選ぶ作品でもあります。皆さんが受け取って自分自身の考えを持ってそれを周りと話し合う事。すべてはそんなきっかけから。そうして世界は変わっていく。そんな中にこの映画があったら幸いです。私たちがこの映画に込めた信念や願いを受け取っていただけたら」と願っていた。

原作者の鳥飼氏からもコメントが届いた。
これを受けて三木監督は「映画製作陣としてこれからの映画の在り方、その襟を正して本作で経験したことを教訓にしてしっかり顔を上げて前に進んでいきたいと思います」と述べて「ここに立っている4名と初めて会った時に本読みをしました。その後に4人だけで集まって、この作品をどう考えていくか話し合う姿を遠目で見て、彼らのこの作品に賭ける想いを目の当たりにしました。本作がどのように受け取られていくのかわかりませんが、今後私は映画人として精進してまいりたいです」と目を潤ませていた。
最後に奈緒は「今からお話しすることは私の心からの気持ちです。昨日の記事があってから皆さんに不安を抱えさせてしまっている部分があると思いますが、私は心から原作に惚れこみ、この作品に出演することを自分から決めました。色々なやり取りがあり、擦れ違いがあったことも事実です。でも当人同士の問題として、権力に屈することなく対等な関係で監督ともお話をして言いたいことは伝えました。現場に対して不十分だと思う部分もありましたが、そこは私たちも未熟で私自身がもっとコミュニケーションを取り、映画公開にあたり宣伝活動において言葉を選んで真意が伝わるかと言うところまでお話ができていなかったことが、結果的に皆さんを不安にさせてしまう事を招いてしまったと思い、自分の事として深く反省しています。でも対等な現場ではありましたので、そこは安心していただき、私を心配してくれる声もありますが、そこは大丈夫ですとお伝えしたいです」と改めて呼びかけていた。
そして「どんなに綺麗な川でもよどみはあります。そのよどみばかりを見てしまうと、どうしてもそこばかりが大きくなり、全体の綺麗な部分に気づけなくなってしまうこともあります。それもこの作品で学びました。もしみなさんが自分の誠意を誰かから脅かされるようなことがあれば、まずは自分の気持ちを守ってください。誠意を脅かすような言葉にはNOと自信を持って言ってください。それが自分を守ることに繋がります。ただその相手にも家族や大切な人がいます。そういう人たちが一緒に集まってこの社会で生きている。そんな事を少しでもこの映画を通して想いを馳せてもらえたら嬉しいです」と述べていた。

(C)2024「先生の白い嘘」製作委員会 (C)鳥飼茜/講談社
公式HP https://senseino-shiroiuso.jp
公式X & Instagram @shirouso_movie
公開:7月5日(金) 全国劇場&3面ライブスクリーンにて絶賛上映中

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