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「PRのススメ」新刊発売 ― 阿部重郎氏が語る中小企業のための広報戦略
2025/1/20 06:00
新刊「PRのススメ──小さな会社こそ、社長が広報をしよう」(自由国民社刊)が2025年1月20日に発売される。同書は、PR業会社「プレイブ株式会社」代表取締役の阿部重郎氏が、30年近いPR業界経験に裏打ちされた選りすぐりの「企業パブリシティ術」を紹介した著書。「社長こそ広報をしよう」と語る阿部社長にインタビューし、PRの極意を聞いた。
広告や広報、宣伝業界で聞かれる「PR(=パブリシティ)」という言葉──分かっているようで説明するには漠然としている概念について、阿部社長は「自分が発信した情報をマスメディア等に取り上げてもらい無償で広告効果を上げるPR活動」だと断言する。「広告」のように、メディアに費用を支払いスペースや時間を確保するものとは区別。予算がなくても実施しやすく、メディアへの露出次第で認知度アップなど大きな利益を生む可能性があるので、少人数の会社や個人事業主なども積極的にPRに取り組むと効果絶大だという。
特に、阿部社長が推奨する「社長こそ広報をしよう」については、「企業のニュースネタを新聞記者などに伝えるときは、広報や宣伝担当より社長から話すほうが、記事にしてもらいやすくなる」と、自身の経験から説明。情報源から直接説明することで、メディアの信ぴょう性が高まるという。広報担当者を置いていないような中小企業こそ、社長が広報マンになることを推奨。また、広報担当者は積極的に社長を巻き込んだPR活動をするべきだという。
同書では、各メディアへ配布する「ニュースリリース」の“担当者に刺さる”書き方から配布の仕方、マスコミ訪問のやり方だけでなく、ニュースネタの選別からネタ作りの裏ワザまで「ちょっと具体的に書きすぎてしまったかもしれません」(阿部社長)というほど具体なノウハウを挙げて解説している。
読んでほしい読者層を聞かれた阿部社長は「PRの初心者から、中小企業の社長さんに読んでほしいですね。分かりやすく伝わりやすく説明することにこだわりました。ただ、『ちょっと、ここまで書いて大丈夫か』というPRのノウハウまで書いてしまったかな(汗)。できれば同業他社の方には…」と笑った。
また、これまで阿部社長が行ってきたPRも同書で紹介。数々の“成功例”が収録されているが、30年近い業界経験では、“失敗例”も経験したという。
「顧客の情報漏洩(ろうえい)が明るみになった取引先企業のトラブル対応にあたったとき、謝罪会見かリリース配布のみのどちらか良いかと相談されました。私はリリースのみで大丈夫と判断して、ある記者クラブに配布に行ったのですが、記者さんから『レク付きですか?』と聞かれたので、1時間後に企業担当者に説明させますと答えたら、1時間後には机とイスが並べられて取材カメラと記者がズラリと!『レク付き=謝罪会見』だったのですね。冷や汗をかきました」と、ただの説明だけで済まなかった“失敗談”も明かした。
PRの基本を書いた同書だが、阿部社長は近年のデジタル化やSNSの普及で、PRの手法や環境が大きく変化していることにも着目する。「従来は新聞やテレビなどの主要メディアが中心でしたが、現在は多様なオンラインメディアも重要になっています。企業が自らSNSで情報発信できるようになり、PRの役割も変化しています」と語る阿部社長。PR会社としてはやりにくい状態になったのかとの質問には「ニュース性の高い情報であれば、従来のメディアだけでなくSNSでも急速に拡散する可能性がある。それだけPRの領域は広がっている」と好意的だ。「ただ、デジタル時代においても、信頼性の高い情報源としての従来メディアの重要性は変わっていません」と語る阿部社長。
「PR活動は、たとえが悪いかもしれませんが『虎の威を借るきつね』なのだと思っています。ただ情報を渡しただけなのに、メディアを通すことでブラッシュアップされたり面白さが増したり…渡した側もメディアに情報が大きく取り上げられたときのワクワク感や達成感がなんとも言えない魅力の一つ」と語る阿部社長。
これからの時代は、単なる情報提供活動ではなく、戦略的なコミュニケーション手段として重要性を増していくPR活動。時代の変化やニーズに応じて手法を進化させつつ、PRの基本的な考え方や技術を磨くことのきっかけとなる1冊だ。

■阿部重郎(あべしげお) プレイブ株式会社代表取締役。1972年生まれ。新潟県出身。新卒で当時業界3位だった(株)オズマピーアールに入社。3年後に当時業界2位の共同ピーアール(株)へ転職。大手PR会社2社で12年の経験を積んだ2007年、PR会社「プレイブ株式会社」を設立。広報・PRアドバイザーとして、これまで関わった記者発表会は200回以上、プレスリリース執筆は1000本以上。累計の顧客企業は500社を超える。経営モットーは「もっと気軽に広報活動を~オモシロイ!をあふれさせよう」。

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