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博士号と虫網を武器に世界を飛び回る“令和の昆虫ハンター”牧田習の素顔
2025/4/9 18:00
現在、昆虫ハンター・タレントとして活躍中のオスカープロモーション所属の牧田習が、3月12日に「春夏秋冬 いつでも楽しめる昆虫探し」(PARCO出版)を発売し話題となっている。牧田はこの春、東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程を修了して博士号を取得。夢だった昆虫博士となった。
牧田に今後予定など話を聞いた。
――兵庫県宝塚市出身で、北海道大学理学部を卒業している牧田さんですが、なぜ北海道に?
高校1年生の時に北海道に虫採りに行きまして、そこで出会った北海道ならではの虫たちに魅了されまして、大学は北海道に行きたいと思って北大に進学しました。
友達数人と札幌駅の近くに一軒家を借りて、そこから大学に通ってました。
――14か国を訪れ、9種の新種を発見とありますが‥
新種というのは、どういうものかというと、これまで人類が誰も見つけていない生き物を“新種”というんですけど昆虫は世界で見つけられているのは100万種類ぐらいいまして、それ以外の物も含めると2000万‥もしくはもっと多く数千万いると言われているんです。実は新種の可能性がある虫をただ見つけることはそこまで難しいことではないんですけど、それが“新種である”ということを示さないと(証明)いけないんですよ、論文で! そのために解剖したり、顕微鏡で細かいところを見たりして証明するところが大変なんです。

――匹の昆虫発見につき、どのくらいの量の論文を書くのですか?
これは一匹の昆虫発見という話ではないのですが、論文の長さはそれぞれです。例えば僕の場合、博士論文は英語で約300ページ弱書きましたし、出版論文では、10ページ程で新種を発表したこともあります。ちなみに、昆虫において、新種であることを示す論文の場合、生殖器がとても重要なポイントです。昆虫って外骨格に覆われている生き物なので、生殖器の形がちがうと交尾ができないので種類が分かれると考えられているんです。
――新種を見つけた感想は?
初めて新種を見つけた時はニュージーランドで、大学1年生の時に“虫採り修行”に行ってまして、外国って日本ほど昆虫マニアみたいな方がいなくて、まだまだ未知の生き物がたくさんいると聞いて修行に出たんです。異国の地で様々な種類を見ているうちに、正直「新種だらけなんじゃないか!?」って‥日本ではちょっとハードルが高いんですけど、海外って未知だらけで(笑) 昆虫の分かってないことの多さに感動しました。
――昆虫のおもしろいところって?
やっぱり種類の多様性だと思います。見つかっているだけでも100万種の生き物がいて、それぞれ個性があるんですよ、それだけの個性があるものが地球を埋め尽くしているというのは面白すぎじゃないかと。それと昆虫ってどこでもいるんですよ!海にも山にも家の中にも地球上ほとんどすべての場所に昆虫がいて、本のタイトルの様に春夏秋冬、冬でも虫採りってできるんですよ、いつでもどこでも楽しめるという意味で、地球上の人がそれぞれの昆虫を楽しめると思うので、そういう意味で楽しみやすい生き物だと思います。
――逆に注意しないといけないところは?
昆虫って見慣れてくると、すべての昆虫を分かった気になるんですよ!例えば、アゲハチョウやカブトムシのようなメジャーな昆虫だと、なんとなく“知ってる”のような気になってくるんですけど、まだまだ知られてないことが膨大にあって‥ もう昆虫のことというのは、僕が一万回生まれ変わったとしてもすべてのことは知り切れないくらい謎に満ちていているんです。
――昆虫ハンターとしてやってみたいことは?
とりあえず博士号を取るというのは叶ったので、その上で二つありまして‥まず一つアフリカに行ってみたいですね。まだアフリカで昆虫採集をしたことがないので行ってみたいですし、昆虫に関してわからない事だらけですので。二つ目は、昆虫館をどこかに作ってみたいです。地球の環境って刻一刻と変化していくので、変わる分昆虫たちも勿論変わっていくんですよ。その時、その場所のどういう虫がいたっていうのは、そこでしか残せないので、ある意味「時代の切れ端」を集められるような事を昆虫館として出来たら‥昆虫たちと付き合っていく上で大事なキーになると思うので。
――「春夏秋冬 いつでも楽しめる昆虫探し」ってどんな本?
昆虫というのはいつでも、どこでも楽しめる、楽しんで欲しいという思いを込めまして、身近な昆虫から、あまり知られない昆虫まで30種類の昆虫をピックアップしまして、それぞれの昆虫の捕まえ方や、育て方、さらには雑学を盛り込んで、春夏秋冬それぞれの季節に楽しめるような内容になってます。

◆牧田習(まきた しゅう)プロフィール
1996年、兵庫県宝塚市出身。2020年に北海道大学理学部を卒業。同年、東京大学大学院農学生命科学研究科に入学、2025年春、博士課程を修了。昆虫採集のために14ヵ国を訪れ、9種の新種を発見している。「ダーウィンが来た!」(NHK)「アナザースカイ」(NTV)などに出演。現在は「猫のひたいほどワイド」(テレビ神奈川)にレギュラー出演中。昆虫をテーマにしたイベントにも多数出演している。著書:「昆虫ハンター・牧田習のオドロキ!!昆虫雑学99」(KADOKAWA)、「昆虫ハンター・牧田習と親子で見つけるにほんの昆虫たち」(日東書院本社)好評発売中。WEB「@DIME」にて毎月昆虫解説コラムを執筆中。Instagram・Xともに@shu1014my
■誕生日:10月14日、鉄道の日です
■ニックネーム:虫くん ペットボトルの蓋とかに「虫」って書いてあります(笑)
■理想の休日:朝から虫採り行って(午前中は蝶)、昼はゲンゴロウなど水辺の昆虫を取りに行き、夜は高尾山や奥多摩などに行って街燈に集まる虫を探しに行きます。
ちなみに、虫採りが好きな人って食べる(食事)のがスゴク早いんですよ! 虫採り最中は「海苔なしオニギリ」がお勧めです。
■お気に入りのスマホアプリ:フォトルーム。切り抜きが楽なんです!

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