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映画のつくり手を顕彰する映画賞「映画のまち調布賞」授賞式&『木挽町のあだ討ち』先行上映会開催

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2026/2/22 09:49

シネマフェスティバル名誉会長・調布市長 長友貴樹による開会宣言で、授賞式がスタート。映画祭応援キャラクターの“ガチョラ”も登場し、会場に笑顔をもたらした。「映画のまち・調布市として、育てて、愛してくれてありがとうございます」と挨拶した長友市長は「映画のまち調布賞」は、ほかの映画祭とは少し趣向を変えて、撮影、照明、録音、編集、映画制作を支えるプロたちにスポットをあてた賞と紹介した。

撮影賞は『正体』川上智之が受賞。花束を贈呈した日本映画撮影監督協会の浜田理事長は「『国宝』一色の中、よくぞ風穴を開けてくださいました」とコメントし会場を沸かせる。代理でトロフィーを受けとったプロデューサーの水木雄太は川上の手紙を代読。「時間軸と共に物語の状況が常に変化していく中、それぞれが持っている変わらないものを映し出すという、撮影における表現が問われる作品」だったとし、「撮影監督として大きな節目になるような作品になった」と報告。さらに「映画のまち調布賞」での評価は大きな励みになると受賞を喜んでいた。

照明賞は『国宝』の中村裕樹。花束を贈呈した日本映画・テレビ照明協会の長田達也会長は「昨年、映画が公開される前に映画が3時間もあると聞いた時は、3時間もあるのか大変だなぁと思ったことを今日はこの場でお詫びしたい」と話し会場の笑いを誘い、実写映画の数々の記録を破ったことを称えた上で、照明の技術については「感服した」と伝える。中村は長年調布に住んでいるそうで受賞は「感慨深い」としみじみ。続けて『国宝』は「映画館で観るべき映画だとたくさんの人に愛された」と感謝し、「録音賞の白取さん、編集賞の今井さんと一緒に受賞できたことを心から喜んでいます」と笑顔を見せていた。

録音賞を受賞した『国宝』白取貢。花束のプレゼンターとして登壇した日本映画・テレビ録音協会の志満順一理事長は「子供の頃からずっと歌舞伎を観ていた」そうで、「音の構成、舞台上の感情を盛り上げる劇伴の入り方がさすがベテランの仕事だと思った」と称賛。「映画は1400万人に観ていただいている。日本人の10人に1人が観ている作品」とし、「そういう作品に参加できたことをうれしく思う」とコメント。続けて「日活や角川。調布を行ったり来たりする人間にとっては、ホームタウンと思っている調布ということで大変うれしいです」と喜びを語り、大きな拍手を浴びていた。

美術賞は『はたらく細胞』の三浦真澄、濱田千裕が受賞。花束を贈呈した日本映画・テレビ美術監督協会の竹内公一理事長は「人体の中を舞台にした作品。壮大な自由な発想が素晴らしく、それを完全に映像化したところが素晴らしかった」とコメント。代理でトロフィーを受賞したプロデューサーの田口生己は「誰も見たことがない体の中のお話を実写映画でやる。ロケーション、美術など武内監督と話しながら作り上げるのはとても大変でしたが、見たことのない世界観を楽しんでいただいて、受賞できたことを光栄に思います」と挨拶し、作品に関わったスタッフ、キャスト、そして劇場で本作を鑑賞した観客への感謝の言葉を口にしいていた。

編集賞は『国宝』の今井剛が受賞。花束を贈呈した日本映画・テレビ編集協会の宮澤誠一副理事長は「審査員は厳しいことを言う編集者が多いけれど、今回は褒めている方の方が多かったですよ」と笑顔で報告し、「長さを感じさせない映画時間にした編集のクリエイティブなところが素晴らしいと思います」と絶賛した上で今井の仕事を労う場面もあった。今井は『国宝』は昨年末から様々な賞を受賞していると前置きした上で、「編集賞は個人的には初めて。調布というまちも含めて、やっと映画の人に認められたような気がしている」と喜んでいた。続けて「『国宝』に参加できたこと自体がうれしかったし、すごく楽しく編集できた作品でもありました」と充実感を滲ませ話していた。

作品賞は『はたらく細胞』が受賞。調布市民および、イオンシネマ シアタス調布来場者による投票の結果、最上位となった作品に贈られる本賞で、実写作品が受賞するのは2022年以来4年ぶりとなった。トロフィーを受け取った武内英樹監督は「10本くらい映画を作っているけれど、半分くらいは調布で撮影しています。Mede in CHOFUです。」と馴染みのある場所であることを明かし、笑いを誘う。『はたらく細胞』でも重要な「肛門のシーン」を撮影したと話し「そんな調布で受賞できたことは感無量です」と感謝しきりだった。
特別賞は特殊メイクスーパーバイザーで、株式会社メイクアップディメンションズ代表取締役社長の江川悦子が受賞。受賞した江川は「思いがけず素晴らしい賞をいただけることに驚きと感謝の気持ちでいっぱいです」と笑顔。最近は現場で若いスタッフ・キャストと会うことも多く、名前を覚えるのが大変としながらも「定年はないので、しつこく長く続けていこうかなって思っています」と意気込みを語っていた。最後に「映画のまち調布シネマフェスティバル2026」実行委員長の佐伯知紀が「市民が選び、プロが決めるという非常にユニークな映画賞。これができるのは調布市だけ!」と力を込め、「映画のまち調布」であることを誇らしげに話していた。

受賞式後には、『木挽町のあだ討ち』トークショー付き先行特別上映会が開催され、源孝志監督と須藤泰司プロデューサーが登壇。観客に映画の見どころなどを伝えた。原作との出会いについて須藤プロデューサーは「原作が出た頃に『江戸時代を舞台にした映画を作りたい』という話があって。時代劇プラスミステリーというスタイルにもトライしたいと思いました」と振り返る。本作は時代劇、ミステリー、そして歌舞伎といった要素が入っている作品。源監督は“仇討ちは侍の美学”というイメージがあると前置きし、「美化するのではなく、そこに逆らってそれでも仇討ちとして成立させてあげよう」という気持ち、テーマが自身にあったと語る。原作者からは「社会に争う、自分たちの芸術の才能に争う人たちの話にしてほしい」というリクエストがあったとも補足していた。

柄本佑演じる主人公の加瀬総一郎は、あてがきだったそうで、須藤プロデューサーは「どんな人間かも分からない。つかみどころがない。それでいて人間的魅力がある。ピッタリだと思いました」とキャスティングの理由についても語っていた。映画の見どころについて須藤プロデューサーは「時代劇が再注目されているというのもあるけれど、まずは映画として面白いかどうかが、大切だと思っています。ただ面白いだけでなく、明るく楽しい映画になりました」と話し、すでに予告で流れているシーンに触れ「女装姿が綺麗ですし、江戸のまちの再現性もすごい。江戸のまちがこんなに活き活きとしていて、人が住んでいたんだって思える。そういうところに注目してください」と呼びける。源監督は「2時間観終わってスッキリして、気持ちいいね、気分いいねとなり、ちょっと映画の話をしようかとなるような作品の作り方をしています」と解説し、映画の後は調布の駅前のお店で飲みながら語ってほしいと呼びかけ、大きな拍手を浴びていた。

◆第8回映画のまち調布賞授賞式&映画『木挽町のあだ討ち』先行特別上映会
2月21日(土) 映画賞授賞式 16:00
『木挽町のあだ討ち』 先行特別上映会 17:10
源孝志(監督・脚本)、須藤泰司(プロデューサー)
調布市文化会館たづくり くすのきホール

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