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『ヴィタリーの伝言~ウクライナ侵攻4年間の記録~』4/26拡大版・再放送

ライフ

2026/4/23 12:00

(C)NTV

 日本メディアのコーディネーターを務めるヴィタリー・ジガルコと家族の苦難の4年間を追ったドキュメンタリー。
2022年2月24日、ロシア軍の侵攻によりヴィタリーのふるさとマカリウは戦場になった。家族を連れての決死の逃避行。その苦悩の日々を彼は映像で記録していた。苦難を乗り越えた記録がいつか子どもたちにとって意味をもつ日が来ると信じて。戦争が長期化し兵力不足に苦しむようになった侵攻3年目、ついに彼にも招集令状が届く。戦場に赴くのか、免除理由を見いだして家族の元に残るのか。葛藤の末に彼が選んだのはー。物語の後半でヴィタリーと妻がコサック民謡を奏でる場面。バイオリンを弾き終わった妻が涙を流しながらカメラにむかって告げる。「かつて音楽で自分を表現できていた。でも戦争が始まりそれができなくなった」と。4年以上も死と隣り合わせの日々が続くウクライナ。人々は戦争によって何を奪われたのか・・・。

ウクライナ報道で『ボーン・上田記念国際記者賞』特別賞を受賞

 優れた国際報道に贈られる『ボーン・上田記念国際記者賞』の2025年度《特別賞》にウクライナの子どもたちを継続的に取材してきた日本テレビ報道局国際部・坂井英人記者が選ばれた。坂井記者が新たに現地取材しディレクターを務めたのが本作「ヴィタリーの伝言」~ウクライナ侵攻4年間の記録~(2026年2月22日放送)。今回、取材の舞台裏などを追加編集し、本編とともに受賞特番として再放送。

コメント

坂井英人記者 キーウ独立広場での取材 (C)NTV

坂井英人記者・コメント
 自分が取材しなければ多くの人が知らないままの、語られるべき物語が現地にきっとある。その思いでウクライナの取材を続けてきました。報道の意義とは、それなしには知られることのなかった誰かの物語、誰かの生きた証し、誰かの悲しみに形を与えられる事だと思います。その思いに共鳴し、支えてくれたヴィタリーさんを主人公にした「ヴィタリーの伝言」には、映像だからこそ伝わる様々な「物語」が凝縮されています。地下壕で学ぶ子どもたち、家族を亡くした女性の涙、戦死した息子の墓を見つめる父の目。現地で見たウクライナの人々の表情は(たとえそれが現実のほんの一部にすぎないとしても)、私に「報じなければ、伝えなければいけない」と強く思わせる重みがありました。私たちメディアがウクライナのニュースを報じることが出来なかった日でも、現地では空襲があり、誰かの命が奪われる。そんな日々がずっと続いています。平穏な日常が突然奪われ、戦争の中で生き続けるウクライナの人々の姿を描くことで、日本に住む私たちが現地に思いをはせ、忘れない支えに少しでもなればと願ってやみません。

【取材後記】日本テレビ報道局国際部
 このドキュメンタリーは主人公のヴィタリーが記録していた映像が物語の柱のひとつとなっています。そこには、近くに着弾して破裂する砲弾の爆発音、迫るドローンの不気味な飛来音など“戦争の音”が記録されています。戦時下での暮らしとはいかなるものなのか。まさに死と隣り合わせの状況にいるリアリズムが映し出されています。私たちは招集令状を受け取ったヴィタリーの内面にもカメラをむけました。戦場にむかうのか、それとも家族の元に残ろうとするのか。突きつけられた重い問いに悩み苦しむ姿を撮影することを彼は受け入れてくれました。この取材を受けることが平和への意味ある行動だと信じて。戦争で人間性が破壊されるのは前線の兵士だけに限りません。引き金を引かぬ人々の心をも蝕んでいくのが戦争です。その狂気に抗いながら人間の尊厳を保とうとする姿、人々が懸命に生きた証を記録し残すことはメディアの使命でもあります。世界はいま“力による支配”の論理で戦争が正当化される時代に入りました。この流れにどう抵抗するのか、暴力の連鎖を断ち切るために何をすべきなのか。本作でヴィタリーが語った日本へのメッセージに耳を傾け、平和について共に考える機会となれば望外の喜びです。

『ヴィタリーの伝言~ウクライナ侵攻4年間の記録~』は4月26日放送。 25:25~26:30(関東ローカル)

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