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ダイアモンド☆ユカイ、ニコの“本当の姿”に共感 「イメージを変えるのは大変」と自身の経験も語る
2026/7/20 14:57
ロックシンガーで俳優のダイアモンド☆ユカイが、映画『残響のメロディ 魂の放浪者ニコ、最後の旅路』の上映後トークイベントに登壇し、伝説的アーティスト、ニコの音楽性や人物像について語った。イベントでは、作品が描く“ニコ”ではなく本名のクリスタとして生きようとする主人公の姿に共感を示し、自身のキャリアと重ね合わせながらアーティストのイメージについて持論を展開した。
「今聴くと新鮮」 ニコのソロ作品を高く評価
本作は、アメリカのロックバンド、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの歌姫として知られ、アンディ・ウォーホルのミューズとして1960年代を象徴したドイツ人歌手ニコが、1988年に49歳で亡くなる直前の約2年間を描いた音楽伝記ドラマである。
ユカイは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド時代ではなく、ソロアーティストとしてのニコに注目。「『チェルシー・ガール』以降の音楽を聴いてみたけれど、美学が一貫して徹底している。今聴くと新鮮」と、その独自の世界観を高く評価した。
また、「ドアーズはアンダーグラウンド的な表現もしていたから、ジム・モリソンの影響もあると思う」と分析。モデルとして知られたニコが、自身の内面をさらけ出すような表現へと変化していったことについても、「あそこまで本性を晒してくるとはみんなびっくりしたのだと思う」と語った。
「ニコと呼ばないで」に共感

劇中では主人公が「ニコと呼ばないで」と、本名のクリスタで呼ぶよう求める場面が描かれる。
この心情についてユカイは、「わかるよ」と即答。「萩原健一さんはショーケンって言われていたじゃない。ショーケンと年下の奴に言われたら殴っていた」と例を挙げながら、「成長したらすごいアーティストになったりする。本当の姿がこの映画のニコなんだと思う」と語った。
さらに、「最初のイメージは強くて、イメージを変えるのは苦労する。アイドルの人はずっとアイドル。それを覆すのは大変」と指摘。松田優作やビートルズ、ローリング・ストーンズを例に挙げながら、一度定着したイメージから脱却する難しさを説明した。
自身も「『違うんだけどな』と思うことがある」
ユカイは自身についても、「デビューした時はロックンローラーで嫌なやつっていう感じだった。当時はもっとつり目で、よく絡まれた」と振り返る。
一方で、「最近はパパみたいなイメージで。『違うんだけどな』と」と笑いながら明かし、「人間ってイメージが大きく広がっていくから、今も『違うんだけどな』というのはある」と、さまざまな側面を持つ一人の人間として見てもらいたい思いを語った。
イベントに寄せたコメントでは、「ソロアーティストNICOは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド時代とは一線を画し、ドイツ的な精神性を色濃く漂わせる独自の音楽と詩の世界を築き上げた」と評価。「誰にも真似のできない圧倒的な美学」は、ジム・モリソンからPJハーヴィーへと受け継がれる“暗黒の美学”につながっているとし、「だからこそ、今も新しいアーティストはNICOなのだ」と締めくくった。
伝説ではなく、一人の女性としてのニコを描く
映画は1986年、イギリス・マンチェスターを拠点に活動する晩年のニコを主人公に、ヨーロッパツアーや薬物依存との闘い、息子アリとの関係を通して、伝説的ロックスターではなく、一人の女性・クリスタとして生き直そうとする姿を描く。
監督はスザンナ・ニッキャレッリ。主演はデンマークを代表する俳優トリーヌ・ディルホムが務め、自ら歌唱も担当。華やかな伝説の裏側にある孤独や葛藤、そして再生を見つめた人間ドラマとして、ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門最優秀作品賞をはじめ、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞脚本賞など数々の映画賞を受賞している。

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